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第8話 『怪獣無法地帯』より 髑髏怪獣 レッドキング TYPET  
VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:029
 

火山噴火の為に無人島となってしまった多々良島。二年半振りに定点観測所を再開する事になり、四人の先発隊が島へ向って10日が過ぎた。しかし、先発隊からは何の連絡も入らない…………。気象庁から先発隊の救助を依頼された科学特捜隊は、ジェットビートルで多々良島へ飛ぶ。濃い霧が晴れ島の様子があきらかになった時、隊員達は有史以前の光景を目の当たりにする。レッドキングがチャンドラーを相手に凄まじい激闘を繰り広げていた…………。

全身から立ち昇るような闘志。角や棘などの装飾もなく、派手な超能力もなく、目や口から火炎や光線を放つ事もない。太い腕、太い足、太い尻尾。レッドキングはただひたすら己の力のみが武器なのである。僕はそんなレッドキングの潔さが好きだ。チャンドラーとの格闘は熾烈を極めた。巨大な翼で突風を起こし、バランスを崩した相手に食らいつくチャンドラー。さしものレッドキングでさえ前進を阻まれ、チャンドラーに食らいつかれた腕からは赤い鮮血が流れ出している。しかしレッドキングに怯んだ様子はいささかもない。痛みを闘志に変え、チャンドラーの右翼を掴むと力任せにもぎ取ってしまう。なんという怪力。戦闘意欲をなくしたチャンドラーが山の向こうへ逃げ去って行く。勝どきを上げるレッドキング。その時、後方の地面が盛り上がりマグラーが姿を現す。だが、レッドキングを見た途端再び地中へと潜ってしまった……。この瞬間、僕の脳裏、いや、すべての怪獣ファンの脳裏に「レッドキングは強い」という共通認識が出来あがった。レッドキングの原型は川岸氏である。力の塊を具現化したような肉厚のレッドキングを、美しく丁寧にまとめあげている。原型がこれだけの力作であれば、塗装の方も力を入れずにはおられない。全身を青でシャドー吹きしつつ、ベージュや黄で何度もドライブラシを行った。そんなレッドキング、高山氏が最初に仕上げたものは全身銀だったそうである。それを現場のスタッフが青と金で再塗装し直した。どういう経緯でそうなったのかは知らないが、シルバーキングの勇姿も是非見てみたかった。




全高 重量 材質 原型
177mm 308g ウレタン樹脂 川岸 敬厳