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夢工房ハイライト
軍艦ロボット アイアンロックス
Chapter of ULTRASEVEN 〜IRONROCKS〜
第21話 『海底基地を追え』より 軍艦ロボット アイアンロックス
ハイライト 20cmシリーズ NO.4
 


脚本にクレジットされている「鬼」の文字。この名前にピンと来る人はおそらく『ワールドスタンプブック 怪獣の世界』に熱を上げた人だろうと思います。ラス前になるとスタンプがダブってなかなか集まりません。救済措置として巻末にある特別注文のシートに番号を書いて編集部に送れば、そのスタンプを送ってくれるというシステムでした。そこに書かれた赤井鬼介という怖そうな名前が神様のように感じたものです。――なんて前振りが長くなりましたが、赤井鬼介とは円谷プロ文芸室所属の宮崎英明氏のペンネームなのです。さて、このアイアンロックス、海底に沈んだ軍艦をミミー星人が移動砲台兼爆弾として造り上げたという設定です。海中から姿を現す演出や、ウルトラホークとの攻防戦など特撮には見どころも多いのですが、圧倒的な火力でなぜ漁港を執拗に攻撃するのか、そこが意味不明でなんとも滑稽です。



アイアンロックスの原型はハイライトの箕輪一昭氏の手によるもの。ハイライトではボークスOHや怪獣無法地帯とは一線を画し、20cmサイズでラインナップを充実させていました。(世の中に無いものは自分の手で造ってしまえ)の精神で、当時はまだ誰も形にしていなかった恐竜戦車やキングジョーの飛行形態なんかも発売されました。アイアンロックスは劇中、海から上がってくることはありません。軍艦だから当然といえば当然なのですが、キット化する場合、全体像が分からないというネックがあります。このキットも造型されているのは水面から上の艦上部分、船底はありません。マンガやデザイン画ではアイアンロックスの全体像が残されているんですが、クレージーゴンみたいな細い脚が付いていたり、一脚っぽい妙な形だったりします。つまり、アイアンロックスがもっとも見栄えよくなるのはジオラマなんです。海に浮かん鉄の要塞という雰囲気込みで作ってやると、このキットの存在感は何倍も増します。



彩色はkaz氏に依頼しました。「円谷イマジネーション」のウルトラセブン編、そのデジタルジオラマ素材としてです。kazさん、砲塔をパイプに取り換えたり、電飾して赤い光が点滅するようにしてくれました。パーツが経年劣化していた為、取り換え作業が想像以上に面倒だったようです。申し訳ないなぁと深く感謝しつつ、仕上がったアイアンロックスを眺めて、つくづく頼んで良かったと思う自分がいます……(苦笑)





全長 パーツ数 付属品 原型製作
200mm 船体は3パーツ 他、砲芯、銃座、アンテナなど多数 (A&Bパーツは戦闘前 Cパーツはダメージ)

箕輪 一昭