第1話  『光を継ぐもの』より  超古代怪獣 ゴルザ
NEW ULTRA―WORLD ULTRAMAN TIGA SERIES NO:002
 

突如モンゴル平原に土煙が舞う。地面を割って姿を現したのは巨大な生物だった。「何あれ!?」「スゲェーッ!!」コクピットの中でダイゴとレナが声を上げる。怪獣を知らない平和な世界、そんな世界の終わりを告げるべく、3000万年の眠りから覚めた「大地を揺るがす怪獣ゴルザ」が進撃を開始する――――。

何事も最初が肝心。シリーズ第一号の怪獣はその栄誉と共に、これから始まる物語を一身に背負わなければならない。ゴメス、ベムラー、アーストロン、ベロクロン………、皆、強烈な印象を残し、見事にその職責を全うした。ティガシリーズの第一号怪獣はゴルザ、だがゴルザは、もう一つの大きな枷を負う運命にあった。それはウルトラマンティガが16年振りに復活した新シリーズであるという事だ。16年という時間、絶対にコケられないという思い、ウルトラという国民的ヒーロー番組にかかる重圧、そのどれもを背負わなければならなかったのだ。これは言葉以上に重いものである………。だがゴルザはその重圧を撥ね除け、見事に立った。平成ウルトラの代表格として、燦然とその地位を確立したのである。天晴れ、ゴルザ!!―――とはいえ最初にゴルザを見た時は、ガッチリしたオバサンがほっかむりをしているように見えて、どうにも違和感を感じたものなのだが………。
さて、ゴルザの塗装には意外に手間が掛かった。上半身を覆う鎧の?ぎ目、顔、鎧の内側、首から胸にかけての左右、尻尾の両側、まるで筋肉の繊維のような筋状のラインが走っている。ブラウン系のこのラインを鎧や胸のシルバー、手足や胴体のブルー系と違和感なく馴染ませるのは中々に難儀した。気を抜けばおもちゃっぽく見える色のバランス、ティガ同様僕も散々に苦しめられた………。ゴルザの唇は往年のファンには懐かしい高山唇、あのピンク色である。こんな部分にもスタッフの16年振りの復活に掛ける意気込みを感じる。


全高 重量 材質 原型
170mm 340g ウレタン樹脂 造形村