古代怪獣 ツインテール
第5話 『二大怪獣東京を襲撃』
第6話 『決戦!怪獣対マット』より 古代怪獣 ツインテール

VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:067
 

地下ショッピングセンター近くの工事現場。下校途中の次郎少年はアンモン貝がビッシリと付着した大きな塊を見つけ、「怪獣の卵じゃないか」と推察する。連絡を受けて駆け付けた郷と岸田隊員。謎の物体から心臓の鼓動らしき音を聴き取る郷は科学分析の必要を説くが、岸田隊員は「これはただの岩だ」と主張して受け入れない。だが、その塊の正体はツインテールの卵だった。卵は巨大に成長し地下ショッピングセンターを押し潰す。瓦礫の中にうずもれる人々。その中には郷の恋人、坂田アキの姿もあった…………。

古代怪獣 ツインテール

上海雑技団の公演をテレビで見ていた時、顔を下に足を上に、身体はエビのように反り返り、二本の足を頭の上でブラブラさせている団員が登場した。驚くべき柔軟な身体とバランス能力で、皿を回したり椅子を回したりと妙技を披露していた。だが僕の意識は芸の方よりも摩訶不思議な身体のシルエットに惹きつけられた。「この姿はどこかで見た事がある」。そう、その団員のシルエットはまさにツインテールそのものだったのである。卵から孵化したツインテールが活動を始める。地面すれすれにあるニヤケ面の顔がズリズリと這い進んでくる様は凄まじいインパクトで、一度その姿を見てしまったら忘れる事は困難であろう。暮れなずむ夕陽を背景にウルトラマンとツインテールの死闘が始る。左足に噛み付き、名前の由来となっている二本の尾をウルトラマンの首に絡ませるツインテール。余りにも低い位置に顔がある為、ウルトラマンも実に闘い難そうであった。そんなツインテールがウルトラ怪獣史上知らぬ者はないほどの知名度を持つのは、シルエットがアイディア倒れにならず十分に生かされた結果だと思う。グドンと共にツインテールを作り上げたのは畑中氏。複雑な皺の表皮、ピラミッドのように上から下にかけて大きくなる左右の棘、見え難いが実はちゃんと存在する両足まで細かく再現されている。劇中や写真では決して判り得ない形状を確認する事ができるのは立体造形物ならではの特権。その特権を反故にせず、正面から応えたからこそJr.ワールドは今も人々に愛され続けている。

古代怪獣 ツインテール

古代怪獣 ツインテール

全高 重量 材質 原型
140mm 250g ウレタン樹脂 畑中 正義