怪獣創造TRIADE
四次元怪獣 ブルトン
Chapter of ULTRAMAN 〜BULLTON〜
第17話 『無限へのパスポート』より 四次元怪獣 ブルトン
 
長年、仮組みしたまま放置しておりました。理由は一つ、ごっそりとパーツの一部が欠落していたからです。普通なら不良品レベルですよ、これ(苦笑)まるで四次元に飲み込まれたかのようなその欠落を見る度、製作意欲が削がれました。復活させる為にはパテを盛って成型し、途中で途切れたチェーンのモールドも作らないといけません。こうなると完全な造型です。でもね、年末ふっとやる気が湧いたんです。理由は分かりません。分からないけれど、この気持ちを逃せば次は何年後になるか分からない。だから、一気呵成に取り組みました。
土鍋のような上下の半円をくっ付けて球体にした後、フジツボのような突起を一つ一つくっ付けていきます。この時点で、パテをかなり消費しました。でもまだ、例の欠落箇所が残っています。土台には硬化して使えなくなったパテを敷き詰め、上から新たなパテを盛りながら全体と調和するように成型していきました。失われたチェーンのモールドは画像や写真を何度も確認して作ろうとしましたが……これが無い。ちょうどその角度だけが映っておりません。どうしたものかと途方に暮れていたところ、嫁様が「前に小っちゃいの作ってなかったっけ」と言い出し、飾り棚にあるボークスJr.ブルトンを指さしました。もちろん、本人ですからブルトンを作ったことは覚えています。しかし、ボークスJr.の時代は今ほど資料が豊富ではなく、イメージ先行で造型されたキットが多いのも事実。果たして資料となり得るのか半信半疑でしたが、なんと見たかったところが完璧なまでに再現してありました(資料、どうやって探したんだろう……)。これで成型は一件落着、ついに塗装に進むことができました。
塗装はいつも通り。陰になる部分をブラックで、その上からグレーで均していきました。上部はブルー、底部はレッドと塗り分け、境目はあまり白っぽくならないようブルーやグレーを数回に渡って上乗せしました。光が当たってキラキラ光る部分は金粉を使っています。木工用ボンドを水で溶き、付けたい場所に筆塗り。乾く前に爪楊枝の先に乗せた金粉を貼り付けていきました。その上からクリアーとフラットベースを混ぜた艶消しをエアブラシで吹いて、金粉が剥がれないにコーティングしていきました。
僕にとっては初のトリアーデ作品、ヌメロさん原型の面白さも存分に堪能できました。なにより、2018年の一発目がまさかの四次元怪獣ブルトン。今年は摩訶不思議な展開のある一年になるのかもしれません(笑)








全高 重量 パーツ数 付属品
180mm 1800g 16点 真鍮線
原型師      
ヌメロ ウエノ