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第41話 『水中からの挑戦』より 水棲怪人 テペト星人
VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:089
 

夜の湖、静かなほとりで釣りを楽しむ男。その時だった。水音と共に水面には怪しい影が………。男は叫び声を上げて逃げ出す。逃げる男。坂道を転げ落ちてようやく足が止まる。そこへ飛び跳ねるように近づいて来る異形のモノ、
「河童――――ッ!!」
男は叫んだ。

大きく身体を反らしていざ湖面にジャンプ―――。だが劇中このようなシーンはない。ないが、あったような錯覚に陥る。それが原型師高垣利信の上手さ、巧みさ、凄さである。テペト星人のデザインは一見して分かる通り河童である。河童がどのような動きをするのか想像もつかないが、人間に見つかって急いで湖へ逃げ込む時の跳躍を、だが、その顔には嘲笑うかのような微笑が浮かんでいるという両局面を見事に噛み合わせたキットとなっている。
このテペト星人、キットを手にするまでほとんど印象がなかった。ボークスもまたそうであったようだ。その証拠にテペト星人の生産はごく少量だったと聞いている。平たく言えば「知られてないから売れそうにない」という事だ。その為に今ではかなりのプレミアがついている。ただ、高いお金を出してようやくキットを手に入れ、箱の中からカッパの顔が現れた時には………、高垣さんには申し訳ないが、一瞬戸惑う事請け合いである。
全身は艶消しブラック、手足と頭部にはベースにライトグリーンを使った。墨入れはエナメルのダークイエロー、そこからグリーン系でドライブラシして明度を上げた。部分的にウッドブラウンを吹き、タッチを付けてみた。

全高 全長 重量 原型
160mm 95mm 70g 高垣 利信