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第42話 『ノンマルトの使者』より 蛸怪獣 ガイロス
VOLKS JUNIOR ULTRA WORLD NO:101
 


ウルトラファンの間では問題作として語り継がれている「ノンマルトの使者」、人類は地球当初から存在していた生物ではなく、ノンマルトと呼ばれる地球原人を海へと追いやった侵略者である―――という見地から展開される物語だ。侵略者から地球を守るというセブン世界観が根底からひっくり返されるという驚くべきものである。さてこのガイロス、ノンマルトに操られ洋上に出現した。別名の示す通りモチーフは蛸、左右6本の長い触手を振り回し、全身を埋め尽くす吸盤で船やセブンを締め付けて暴れた。ガイロスのデザインは怪獣デザインコンクールで6歳の男の子が描いた「ガイロス星人」が元ネタ。この男の子、蛸が好物だったのか、それとも嫌いだからモチーフにしたのか、別の理由があったのか………?
ガイロスの原型はカッパ、海底原人に引き続き村田氏が担当した。この時期はすっかり海モノ原型師と化していた村田氏、触手のうねりも吸盤の皺の感じも実に手際よく表現されている。最後はウルトラセブンにアイスラッガーで触手を切り刻まれ息絶えたガイロス………、せめてもの慰めに、在りし日の威容を留めておこうと頑張って製作した。 塗装はベースをパープルで行った。最初はビックリするような感じになったが、ぐっと堪えてエナメルのブラックで墨入れを行い、色味を少しずつ押さえていった。そこからブルー系を使ってドライブラシ、最後に再びパープルを吹いてタッチを付けてみた。吸盤はベースをウッドブラウンで、その上にオレンジ、イエローを重ねて鮮やかに映えるよう頑張ってみた。ガイロスの背面も吸盤がびっしり。キットを作ると、自分がいかに怪獣の細部を知らないのかがよく分かる。





全高 全長 重量 原型師
155mm 80mm 205g 村田 幸徳