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第48話 『史上最大の侵略(前編)』より 双頭怪獣 パンドン
 


まさに彗星の如くと言う表現がぴったりかもしれない。GG‘R仙田氏。今回初めての製作だったが、このパンドン、お世辞抜きで本当に素晴らしい。全体のまとまり具合はもちろんの事、前後左右、拘りどころがビシバシと伝わってくる造型に痺れっぱなしだった。正直、これまで一度もパンドンに重きを置いた事がなかったが、そんな目を覚まさせるに十分な魅力が備わっていた。こんな物凄い造型師が世の中にはまだまだ存在するんだなぁ。キット作り、続けておいて良かった……。仙田氏はこの後、リッガー、アンノン、ブラコ星人を発表されている。聞くところによると、ワンフェスでは毎回瞬殺(会場と同時に一瞬にして売り切れる事)だそうである。やっぱりお客さんは価値をよ〜く分かってる。今のところ僕はパンドン以外、仙田氏のキットを持っていない。いつの日か巡り会える日がくればと願っている。
塗装はなるだけ赤でまとめた。昔からオーソドックスなナチュラル志向なので、激しく土にまみれた感じの汚しや、映像に映った細かな色合いを拾う事はほとんどないしない。今回もなるだけ素材の良さが出るように心掛けた。なんて偉そうな事を抜かしてはいるが、これだけ素材が良いと誰が塗ってもそれなりに見えてしまうのは間違いない。ただ、これから製作する人には一つだけお薦めしたい事がある。是非とも手袋を。パンドンの棘は痛い。見て欲しい、この棘を。まるで蟹だ。素手で握りを変えた時、あまりの痛さに危うく落としかけた事が何度かあった。くれぐれもご注意を。
Jr.も大好きだが、やっぱり30cmサイズもいいなぁ。今年に入って完成させたレッドキング、ペギラ、パンドンと机の上に並べてみると実に壮観だ。しかも、色合いもとりどりでウルトラ怪獣の多様なバリエーションをあらためて感じる事が出来る。それにしてもパンドンって見事なくらい赤だよなぁ。よくもまぁ全身赤一色でまとめたもんだ。これはスタッフのセブン最終回に向けた気合いの現われだったのかもしれない。



全高 重量 材質 原型製作
320mm 1.2kg ウレタン樹脂 仙田 耕一