2007/7/31 火曜日

『ラジオ体操』

小森陽一日記 18:18:04

この一週間、毎朝7時に寝ぼけ眼でグラウンドに立っている………。

世間は夏休みに突入した。世のお母さんには苦悩の一ヶ月半の始まりだ。映画に遊びにと、我が娘も休みを満喫している。学校に行かなくていいと夜寝るのが遅くなるのは必然、ほっとくと生活のリズムはバラバラになる。ただでさえこの娘は夜更かしする癖がある。三年生のくせに普段でも10時に寝たら御の字で、10時半、11時になる事もざらにある。朝は7時過ぎに叩き起こされる訳だから、睡眠不足になるのは当たり前だ。おかげで時々頭痛を訴える。だからパパは決心した。終業式の日に持ち帰った山のような宿題や連絡プリントの中、一枚のカードを見つけた時に―――。
  
とはいえ、まがりなりにも僕は物書きだ………。マンガ家の原稿をチェックする為に夜遅くまで上がりを待っている事もあれば、編集者と打ち合わせをする時間もバラバラだ。もちろん飲みに誘われて出て行く事だってある。そうなると帰りは2時、3時、それでも無情の目覚ましは6時半に鳴り響く………。

ラジオ体操と言えば苦い想い出がある………。僕の実家、道路から玄関まで有に70mはある。冗談じゃなくそれくらいはある。でも、決して金持ちじゃない。ただ、買った土地が極端に細長い長方形だったという事だ。でもこれが地域の集まりには便利だった。子ども会の集合場所は必ず僕の家、廃品回収も盆踊りの練習もバーベキューもそうだった。知らない人が庭先をウロウロ、奇声や笑い声が響き、トイレは汚れ放題………、いい思いはしなかった。中でも極めつけはラジオ体操だ。毎年毎年あの爽やかな歌声がラジオから大音響で響き渡る。どんなに眠くても疲れていても叩き起こされた。自分の家の庭で体操をやるのだ、逃げ場なんてある筈がない………。

そして今、十数年振りにあの歌声を聞いている。
「新しい朝が来たぁ~ 希望の朝だぁ~」
だが、僕にも娘にも朝は来ていない。一応立ってはいるが、頭の中は完璧に夜である。まだ7月、果たしてこれが夏休み最後まで続くのやら………。結果は一ヵ月後にお知らせします。

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