2010/1/19 火曜日

『九州人、日本人、アジア人、地球人』

小森陽一日記 14:49:20

先週は実に寒かった。東北、北海道や遠くロシアやアラスカの人からすれば、最高気温が氷点下じゃないうちは寒い内に入らないかもしれない。………でも、寒かった。俺はやっぱり俺は九州人なんだなぁ。

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○○人、寒さに引っ掛けてこんな話題を出したのには訳がある。ようやく「アバター」を観た。あの『青い人』が出る映画である。舞台は地球から遠く離れた衛星パンドラ、そこには生態系があり、様々に進化した植物、動物がいて、そしてナヴィという種族が暮らしている。まだ未見の方もいらっしゃるかもしれないので、感想は差し控える。………というか、この映画には細々とした感想なんて何もない。必要もない。僕にとってこの作品はインパクト、かつて「スターウォーズ」、「ジュラシック・パーク」で二度体験した、あの新しい扉が開いた感覚………、全身が芯からうち震えるような強烈な感覚をもたらしてくれた。もうそれで十分だ。

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素晴らしい映画だった。さすがジェームズ・キャメロンだ。だが、こんな話を作りたいと思っても、夢物語を具現化する果てしない忍耐力を備え、資本家に金を出させる圧倒的な実績があり、何百人という気難しいクリエーターを統率していかなければならない。しかも、限られた時間の中で最高の結果を出さなければならないという壮絶なプレッシャーと闘い続けなければならないのだ………。こんな事が出来る監督は世界に数人しかいないだろう。「アバター」はキャメロンだから造り得た。いってみればこれは奇跡だ。

関西人だろうが、東北人だろうが、アジア人だろうが、なんで構わない。日頃の自分を解放し、是非ナヴィとなってパンドラの世界に足を踏み入れるべし。

追記
この作品を手塚先生がご覧になればきっと大興奮された事だろう。………いや、きっと天国でもロードショーやってるか。

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